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宴会・MICEの比較対象施設群(コンペティティブセット)を社内分析用に定義する|客室指標との違いと催事タイプ別の比較群

宴会・MICEで比較する他施設の選び方と、比較記録の残し方を扱います。
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Kyle Kim
Sep 21, 2026
宴会・MICEの比較対象施設群(コンペティティブセット)を社内分析用に定義する|客室指標との違いと催事タイプ別の比較群
Contents
比較対象施設群(コンペティティブセット)とは客室の指標をそのまま宴会に当てはめません比較群を絞る施設条件と案件条件催事タイプごとに比較群が変わります公開情報を集めるときの線引き400名の表彰式で比較群を組む想定比較記録の更新手順よくある質問比較群の定義を記録に残します

比較対象施設群(コンペティティブセット)とは

本記事では、自館の宴会・MICEの提案条件を比べるためにあらかじめ選んでおく他施設の集まりを、比較対象施設群(コンペティティブセット)と呼びます。宴会場について業界共通の定義がある語ではないため、自館の社内分析用に定義して使う前提で扱います。扱うのは、比較群の決め方、催事タイプごとの違い、公開情報を集めるときの法令上の線引きの三点です。

ひと目でわかるポイント

  • 客室で使う稼働率・平均客室単価・販売可能客室あたり売上は客室の指標で、宴会場の枠には共通の算定式がありません。

  • 比較群は一つではなく、催事のタイプごとに別々に定義します。

  • 公開情報を集めることと、競争事業者と条件を取り決めることは別の行為です。

ホテルのセールス担当者が他施設の公開資料を並べて比較表に書き込んでいる手元

客室の指標をそのまま宴会に当てはめません

指標

本記事で用いる定義

対象

客室稼働率(OCC)

販売客室数(延べ室数)÷販売可能客室数(延べ室数)

客室

平均客室単価(ADR)

客室売上÷販売客室数

客室

販売可能客室あたり売上(RevPAR)

客室売上÷販売可能客室数(またはADR×OCC)

客室

会場枠利用率(自館定義)

販売可能な枠(会場×日×時間帯)のうち実施済みの催事が利用した枠の割合

宴会場

客室の指標を自館と比較対象施設群の比として指数化する場合があります。宴会場には販売可能な枠の共通定義がないため、前提をそろえない限り施設間で単純に比較しにくくなります。会場枠利用率は自館で定義する数値であり、将来の確定予約枠・仮予約・取消しは別に集計します。定義の整理は宴会・MICEセールスKPIの定義を参照します。

比較群を絞る施設条件と案件条件

会場側はまず、①最大会場の収容人数とレイアウト形式、②同時に使える室数と分割の可否、③立地と最寄り駅からの所要時間という施設側の条件で候補を絞ります。そのうえで、④主催者が想定する予算帯という案件ごとの条件で重みを変えます。①〜③は施設の属性、④は案件の条件で、同じ層のものではありません。

会場側は、どの施設を含め、どの施設を外したかを理由とともに記録します。記録がないと、担当者が替わったときに比較の前提が引き継がれません。

収容人数、室数と分割、立地という施設条件と、案件ごとの条件で比較群を絞る図

催事タイプごとに比較群が変わります

同じ施設でも、学術大会と社内表彰式と婚礼では、主催者が並べる候補が異なります。学術大会では室数と展示スペースが、表彰式では最大会場の収容人数と演出設備が、宿泊を伴う催事では客室数と会場からの距離が候補選びに関わります。会場側は比較表を催事タイプごとに分けて作り、軸の違うものを同じ列に並べません。

公開情報を集めるときの線引き

他施設の公開ページや掲載例を集めて整理する行為と、競争事業者と価格や受注予定者を取り決める行為は別です。後者は、競争事業者が共同して対価・受注予定者・取引条件など本来自主的に定める事項を決定し、相互に事業活動を拘束し、一定の取引分野における競争を実質的に制限する場合に、独占禁止法第2条第6項・第3条の不当な取引制限に当たり得ます(私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律、公正取引委員会「独占禁止法に関するQ&A」)。

比較して得た内容を一般消費者向けの表示に使う場合は、比較そのものが禁止されるわけではなく、①主張する内容が客観的に実証されていること、②実証された数値や事実を正確かつ適正に引用すること、③比較の方法が公正であることが求められます(消費者庁「比較広告に関する景品表示法上の考え方」)。会場側は、社内の検討資料と公開する表示を分けて扱います。

公開情報の収集、社内の比較資料、一般消費者向けの表示の三段階と確認事項を示した図

400名の表彰式で比較群を組む想定

400名の着席形式の表彰式を想定します。この場合に会場側が比較群へ含める条件は、着席400名を収容できる会場があること、控室と登壇動線が確保できること、想定する予算帯が重なることの三つとします。

条件を満たす施設を挙げ、公開ページで確認できた項目だけを表に書きます。確認できなかった項目は空欄にし、推測で埋めません。情報の集め方は日本のホテル宴会プランの調べ方で扱っています。

比較記録の更新手順

  • 催事タイプごとに比較群を定義し、含めた理由と外した理由を記録する

  • 閲覧日、参照したページのURL、確認できた項目を1施設1行で残す

  • 終了したプランは「過去の掲載例」と明記し、現行の条件と混ぜない

  • 自館の数値は自館定義の算式を併記し、他施設の数値と同じ列に置かない

  • 公開表示に使う場合の確認手順を、社内資料とは別に決めておく

よくある質問

Q. 宴会場でも客室と同じように稼働率を施設間で比べられますか。
宴会場には販売可能な枠の共通定義がないため、前提をそろえない限り施設間で単純に比較しにくくなります。自館で定義した会場枠利用率は、自館の期間比較に使います。

Q. 比較群は催事タイプごとに何を変えますか。
候補に含める条件の優先順位を変えます。学術大会では室数と展示スペース、表彰式では最大会場の収容人数を上位に置きます。

Q. 他施設の見積書を主催者から見せられた場合、どう扱いますか。
依頼者から一方的に伝えられる内容と、競争事業者と取り決める行為は別です。受け取った内容の扱いは自館の規程に沿って判断し、必要に応じて法務に確認します。

比較群の定義を記録に残します

ホテルの宴会・MICEセールスのための管理システムを提供するルーブックでは、自館サイトからの問い合わせを受け付けられるRoovook Sales Engineと、イベント別・期間別の売上を確認できるRoovook Sales Reportを提供しています。

比較表が担当者ごとの手元ファイルに散らばる——比較群と案件記録の整理については、お問い合わせフォームからご相談ください。

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比較対象施設群(コンペティティブセット)とは客室の指標をそのまま宴会に当てはめません比較群を絞る施設条件と案件条件催事タイプごとに比較群が変わります公開情報を集めるときの線引き400名の表彰式で比較群を組む想定比較記録の更新手順よくある質問比較群の定義を記録に残します

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