比較・減額の連絡を受けたときの返信文例とは
比較・減額の連絡を受けたときの返信文例とは、主催者から「他の会場より高い」「金額を見直せないか」と連絡を受けたときに、ホテルの宴会担当者が送る返信の例です。相見積もりの受け方と見積書の整え方は相見積もりの回答設計で、見積送付後の確認連絡は見積送付後の確認メールで扱ったため、本記事は比較の連絡を受けた直後の返信に限定します。
ひと目でわかるポイント
返信の前に、主催者が示した比較の条件、自館で値引きを承認できる承認権限者、主催者がホテルからの回答を希望する日(回答希望日)を確認します。
本記事では「条件を変えた案を送る」「金額を据え置き内容を説明する」「希望条件での提案を見送る」の三つの場面の文例を示します。
競合する施設と見積価格や受注予定者を取り決めず、自館で独立して価格と条件を決めます。
返信の前に確認する三つの事項
まず比較の条件です。主催者が示した他会場の金額が、人数・時間・料理・飲物・会場費(室料)・税とサービス料の扱いで自館の見積と同じ条件かを確認します。条件が分からない場合は、比較で重視している項目を主催者に尋ねます。次に承認です。値引きや料理内容の変更を担当者の判断で回答してよい範囲と、承認権限者の確認が必要な範囲を自館の規程で確かめます。最後に回答希望日で、社内承認に要する日数と照らして回答予定日を決めます。
三つの場面と文面に書く内容
場面(本記事の例) | 選ぶ状況の例 | 文面に書く内容 |
|---|---|---|
条件を変えた案を送る | 料理・飲物・時間の変更で予算に近づけられる | 変更する条件と差額、修正版の見積書と有効期限、未合意の案である旨 |
金額を据え置き内容を説明する | 比較先と含まれる内容が異なる | 金額に含まれる項目、比較時に確認してほしい点 |
希望条件での提案を見送る | 予算と、その日時に必要な会場費・料理内容が合わない | 見送る理由、別の日程・時間帯で案内できる条件があればその旨 |
三つは返信文の構成例で、価格対応を網羅する分類ではありません。条件の変更と含まれる内容の説明を一通の返信で組み合わせることもあります。
文例の共通部分
以下は2026年12月18日(金)18時から20時、100名の立食懇親会を想定した用件部分です。実際には宛名・挨拶・名乗りと結び・署名を付けます。金額と条件は架空の例で、自館の料金と規程に置き換えます。
株式会社〇〇 総務部 △△様
いつもお世話になっております。〇〇ホテル 宴会営業部の□□です。
(用件)
ご不明な点は、本メールへのご返信にてお知らせください。どうぞよろしくお願いいたします。
〇〇ホテル 宴会営業部 □□(電話・メール)
文例① 条件を変えた修正見積の送付
件名:【修正見積】2026年12月18日 貴社懇親会(10月27日版)
ご予算についてお知らせいただき、ありがとうございました。料理を1名当たり8,000円から7,000円の内容へ、飲物を120分(1名当たり3,000円)から90分(同2,500円)へ変更した案をお送りいたします。飲物の提供は18時から19時30分までとし、その後のご注文は別料金となります。人数は100名のまま、その他の項目を変更しない場合、料理100,000円、飲物50,000円、合計150,000円(税・サービス料別)の減額です。税・サービス料を含めた総額は添付の見積書に記載しました。料理内容と飲物の提供時間の変更点は見積書の2ページ目にございます。本見積の有効期限は2026年11月10日(火)です。
文例② 金額の据え置きと文例③ 提案の見送り
②件名:【ご回答】2026年12月18日 貴社懇親会のお見積について
ご要望を踏まえて検討いたしましたが、今回の条件では減額が難しく、先にご提示した金額でのご案内となります。当館の見積には、会場費(室料)、受付台2台、マイク2本、ステージ看板の設置が含まれております。比較の際には、各会場の見積で同じ項目が含まれているかをご確認いただけますと幸いです。
③件名:【ご回答】2026年12月18日 貴社懇親会のお見積について
ご予算に沿った内容を検討いたしましたが、同日同時間帯に必要な会場費と料理内容では、ご予算内でのご提案が難しい状況です。誠に申し訳ございませんが、今回はご希望の条件でお受けすることができません。平日の昼の時間帯であれば、ご予算に近い条件でご案内できる場合がございますので、別の機会にご検討いただけますと幸いです。
文面で注意する点
一つ目は他の施設との関係です。主催者から比較の情報を伝えられることと、競合する事業者が共同して対価や受注予定者を取り決め、互いの事業活動を拘束して一定の取引分野における競争を実質的に制限することは別の行為で、後者は独占禁止法が禁止する不当な取引制限に当たります(独占禁止法 第2条第6項・第3条、公正取引委員会「独占禁止法の規制内容」、いずれも2026年10月12日閲覧)。本記事では、個別案件について他施設に料金を照会しないことも自館の運用方針として勧めます。二つ目は見積書の版で、修正版には改訂日を付け、前の版との違いを本文にも書きます。三つ目は記録で、返信の内容と承認権限者を案件記録に残します。
返信前のチェックリスト
比較先の条件が人数・時間・料理・税とサービス料の扱いで同じかを確認した
値引きや条件変更の承認権限者を確認した
変更した条件と差額、未合意の案である旨を文面に書いた
修正版の見積書に改訂日と有効期限を書いた
競合施設と料金や受注予定者を取り決めていない
よくある質問
Q. 主催者から他会場の見積書を見せられたら参照してよいですか。
主催者が自ら示した情報を、比較の条件を確認するために参照することは考えられます。提示を求めるかどうかは自館の方針で決めます。
Q. 値引きを求められたら、料理を変えずに金額だけ下げてよいですか。
自館の規程で承認された範囲で判断します。金額だけを下げる場合も、修正版の見積書と有効期限を送ります。
Q. 提案を見送るとき、理由は書くべきですか。
予算と提示できる条件が合わない点を簡潔に伝え、案内できる別の日時があれば添えます。
比較の連絡と返信を案件記録に残します
ホテルの宴会・MICEセールスのための管理システムを提供するルーブックでは、自館サイトからの問い合わせを受け付けられるRoovook Sales Engineと、問い合わせ内容、担当者、案件ステータス、見積履歴を管理するRoovook EMSを提供しています。記録する項目や権限の設定は導入時のご相談で確認します。
比較の連絡を受けた案件で、どの内容で返信し誰が承認したかを残す運用については、お問い合わせフォームからご相談ください。