持込料とは何ですか(酒類のコルケージ・抜栓料を含む)
持込料とは、主催者が自ら用意した飲食物や物品を宴会場に持ち込む際に、施設が定める条件のもとで請求する料金の総称です。酒類については、コルケージ、抜栓料、保管・抜栓料などと呼ばれることがあります。
飲食物の持込みを原則禁止とする施設がある一方、事前承認、衛生条件、品目別の持込料などを条件に例外を認める施設もあります。品目ごとに条件を分けて示すことで、主催者の要望に応えながら会場運営上のリスクを抑えられます。
ひと目でわかるポイント
- 公表例には、酒類1本、弁当1食・1個、引出物1個、装花一式で定めるものがあります。
- 料金の対象は、保管・冷却・抜栓・グラス・配膳・洗浄といった作業として説明できるようにします。
- 食品を扱う場合は、食品衛生法に基づく衛生管理や営業許可条件等を踏まえて判断します。
なぜ持込料を設定するのですか
持ち込まれた飲料であっても、グラスの用意、冷却、抜栓、配膳、洗浄、破損時の対応といった作業は施設側が担います。持込料を設定する場合は、料金の対象となる作業・管理を、主催者が確認できるように示します。
主催者の側にも持込みを希望する事情があります。アレルギー対応などの事情により、事前相談を条件に例外的な持込みを認める施設例もあります。対応範囲は施設の衛生基準に沿って個別に判断します。品目ごとの基準を持っておくことは、断るためではなく、受けられる範囲を明確にするための準備でもあります。
持込料はどのような単位で設定しますか
下表は、日本のホテル・会館の公表例で確認できる設定単位です。金額は施設ごとに定めるもので、共通の相場を示すものではありません。
| 単位 | 主な対象 | 運用上の確認事項 |
|---|---|---|
| 1本あたり | ワイン、シャンパン、日本酒 | 本数、冷却・抜栓の要否、グラスの手配数 |
| 1食・1個あたり | 弁当 | 個数、温度管理、消費期限、提供時刻 |
| 1個・1点あたり | 引出物 | 個数、搬入日時、保管場所の要否 |
| 一式 | 装花 | 搬入単位、設置・撤去の担当、保管の可否 |
菓子や記念品など、上表以外の品目を扱う場合は、自施設の料金規程で単位を定めたうえで見積書に明記します。
衛生管理上、注意すべき点は何ですか
持込食品は、施設の管理下にない工程を経て会場に到着します。施設によっては、食品の種類、温度管理、消費期限、保管方法等を確認し、持込みを認めない場合や条件付きで認める場合があります。提供時刻・方法も事前に取り決めます。
食品を取り扱うホテルは、食品衛生法に基づく衛生管理(HACCPに沿った衛生管理)や営業許可の条件を踏まえる必要があります。条件は口頭ではなく、申込書や利用規約に記載し、確定内容をBEO(宴会指示書)にも反映します。
想定シナリオ:条件を伝えないまま当日を迎えたとき
次は架空の事例です。ある企業の懇親会で、主催者が取引先から贈られたシャンパン6本を当日会場に持参したとします。事前の申告がなかったため、冷却が間に合わず、グラスも追加で用意する必要が生じました。
結果として乾杯の進行が遅れ、持込料の請求についても当日その場で説明することになりました。申込段階で持込み予定と提供条件を確認すれば、当日の判断材料を事前に揃えられます。
実務チェックリスト
- 持込みを認める品目・認めない品目を、利用規約に列挙したか
- 品目ごとの単位(本・食・個・一式)と料金を見積書に明記したか
- 持込料の消費税区分を経理・税務担当と確認したか
- サービス料を加算するかを施設規程に明記したか
- 持込料に加算するサービス料と消費税の計算順序を統一したか(サービス料と消費税の計算方法)
- 要冷蔵品・生ものの取扱条件と保管の可否を示したか
- 事故発生時の責任範囲を、書面で合意したか
- 申込書に「持込予定の有無」を確認する欄を設けたか
- 承認した持込内容を、当日の各部署へ共有する経路があるか
確定予約の情報からBEOドラフトを作成し、変更履歴や部門別配布を管理する機能は、ルーブックのBEO・宴会指示書機能(Sales-Engine Pro以上)で提供されます。
よくある質問
Q. 持込料は法律で決まっていますか。
A. 持込料の金額を全国一律に定める法令は確認できません。可否や料金は各施設の規約・個別契約で定めますが、食品を扱う場合は食品衛生法に基づく衛生管理や営業許可条件等を踏まえて判断する必要があります。
Q. 持込みを断ることはできますか。
A. 原則禁止とする方針は設定できます。ただし、他法令上の合理的配慮が問題となる個別事情では、衛生上の制約と過重な負担の有無を踏まえ、代替案を含めて検討します。
Q. 持込料は最低保証金額に算入されますか。
A. 算入対象は契約で定めます。料飲のみを対象とする契約が多く見られますが、契約書の算入対象一覧で確認してください(最低保証料金の算入対象)。
Q. フリードリンクと持込みは併用できますか。
A. 施設の判断によります。併用を認める場合は、持込分の提供順や、フリードリンクの品目との関係を事前に取り決めておきます。
持込条件を、商談の最初に伝えられる状態に
持込みの可否は、主催者が会場を選ぶ段階で判断材料になります。回答に時間を要すると、主催者の比較検討に影響する可能性があります。断る場合も、理由と、施設で手配可能な代替案をあわせて案内します。
ホテルの宴会・MICEセールスのための管理システムを提供するルーブックでは、オンライン・電話・メール等の問い合わせを一つのインボックスで確認し、担当者・対応状況・見積フローを同じ流れで管理できます。詳しくはRoovook Inquiry Dashboard、規約や料金条件の運用についてのご相談はお問い合わせフォームからお寄せください。