宴会・MICEの集客チャネルとは
宴会・MICEの集客チャネルとは、催事の会場を探している企業・団体の担当者(主催者)がホテルの宴会場を知り、問い合わせに進むまでの接点のことです。個人向け客室の即時予約では予約完了を目標にできます。一方、個別見積が必要な宴会・MICEの案件では、問い合わせ、条件確認、見積書の提示、申込みという工程を設けることがあり、社内承認が必要な案件では稟議も入ります。本記事では、厳密な媒体分類ではなく、問い合わせにつながる接点を棚卸しするための七項目として整理し、催事の種類に応じた優先順位の付け方と、受付後に記録・確認する項目をまとめます。項目は重なり、同じ案件が複数項目に該当する場合があります。
ひと目でわかるポイント
宴会・MICEの集客は、問い合わせから申込みまでの工程を前提に設計します。
接点は催事の種類、予算、担当人員、過去の実績に応じて優先順位を付け、受付方法と見積書のひな形を先に整えます。
成果は問い合わせ件数に加えて、問い合わせ成約率、受付から申込みまでの日数、接点別の申込件数で確認します。
受付方法(フォーム、電話、メール、来館など)と、ホテルを知ったきっかけ(認知経路)は分けて対応履歴に残します。
問い合わせにつながる七つの接点
次の表は、七つの接点ごとに準備するものと対応履歴に記録する項目を整理したものです。
チャネル | 準備するもの | 対応履歴に記録する項目 |
|---|---|---|
①検索と地図 | 宴会場ページ、施設情報の登録 | 受付方法と認知経路 |
②自館サイトの会場ページと記事 | 収容人数、レイアウト、料金の目安、問い合わせ方法 | フォームの参照元ページ |
③外部の会場検索サイト | 掲載情報の更新、写真、受付先 | 掲載サイト名、契約に定める手数料の名称と有無 |
④旅行会社・イベント企画会社・PCO経由 | 施設資料、提案依頼書(RFP)への回答手順 | 契約当事者か、主催者の代理・媒介か |
⑤メール配信 | 送信対象の根拠、同意等の記録、配信リスト、法定表示 | 同意・例外の根拠、取得時期と方法、受信拒否 |
⑥レビュー・実施例 | 掲載許諾を得た写真・コメント | 掲載許諾の範囲 |
⑦広告出稿・SNS運用 | 目標行動(コンバージョン)、計測、投稿素材 | 媒体の自動タグ・UTM、自己申告の認知経路 |
個別の設計は広告、SNS運用、メール配信の各記事で扱っています。
催事の種類に応じた接点の優先順位
宴会場の広さ、立地、客室の有無に加え、過去の問い合わせ・成約実績や運営条件を確認し、優先する催事の種類を仮決めします。
催事の種類 | 優先する接点と準備 |
|---|---|
社員研修・セミナー・懇親会 | ①②③と、会場ページの人数・料金の目安 |
学会・国際会議 | ④⑥と、提案依頼書への回答資料 |
周年記念・表彰式・株主総会 | ⑤⑥②と、過去利用の主催者の一覧 |
少人数の会議・会食 | ①②と、受付確認メールの文面 |
接点より先に整える受付と見積書
接点を増やす前に、受付先、担当者、回答期限、見積書の管理方法が接点ごとに分かれていないかを確認します。フォームには、催事の利用目的、予定人数(未確定の場合は最少人数と最大人数)、希望日、回答希望日を入力する欄を設けます。氏名や連絡先を本人からフォームで取得する場合は、原則として、送信ボタンを押す前に個人情報の利用目的を明示します(個人情報保護法第21条第2項)。受付後は受付確認メールで回答予定日を伝え、見積書は項目名・単価・数量・税区分・含まれる範囲をそろえた共通のひな形で作ります。受付から契約までの点検場面は取りこぼしを防ぐ七つの点検場面を参照してください。
成果を確認する四つの指標
次の四つを受付方法別・認知経路別に記録します。
問い合わせ件数:同じ案件の重複を除いた受付件数。
問い合わせ成約率:同じ集計期間に受け付けた重複のない問い合わせのうち、自館が正式な申込みとして記録した件数の割合。
受付から申込みまでの日数:受付日と申込日の差。
接点別の申込件数:どの接点の問い合わせが申込みに至ったか。
電話と紹介は、フォーム送信と同じ方法では計測できません。通話計測等を設定していない場合は、受付時にホテルを知ったきっかけを尋ね、自己申告として記録します。集計期間は自館の案件数と営業周期に応じて決め、月別の問い合わせ件数と催事の種類も確認します。
宴会場3室の都市ホテルで優先する接点を二つに絞る想定
宴会場3室を持つ都市ホテルが、来期に優先する接点を二つに絞ると想定します。過去1年の対応履歴を受付方法と認知経路で集計し、社員研修・セミナーの問い合わせが最も多かったと仮定します。この場合、①検索と地図、②自館サイトの宴会場ページを先に整え、収容人数、レイアウト別の人数、料金の目安、問い合わせフォームを置きます。定めた周期で問い合わせ成約率と受付から申込みまでの日数を確認し、③会場検索サイトへの掲載は契約に定める手数料の条件を確認したうえで検討する設定としています。
接点を整える前の点検項目
受注しやすい催事の種類を一〜二つ決めている。
その主催者が使う接点に優先順位を付けている。
宴会場ページに収容人数、レイアウト、料金の目安、問い合わせ方法がある。
フォームの送信前に個人情報の利用目的を明示し、受付確認メールで回答予定日を案内している。
見積書のひな形、対応履歴の項目(受付方法・認知経路)、問い合わせ成約率の定義を決めている。
よくある質問
Q. ホテルの宴会・MICEの集客は、どのチャネルから始めればよいですか。
受注しやすい催事の種類を決め、その主催者が使う接点に優先順位を付けます。検索・地図と自館サイトは、複数の流入経路から参照される可能性があるため、優先候補として検討します。
Q. 宴会の問い合わせ成約率はどう計算しますか。
同じ集計期間に受け付けた重複のない問い合わせのうち、自館が正式な申込みとして記録した件数の割合で計算し、受付方法別・認知経路別に分けて記録します。
Q. 宴会の問い合わせが少ない時期にはどのチャネルを使いますか。
過去の月別実績を確認し、対象と目的を定めた施策を比較します。広告宣伝メールは原則として事前に同意した相手に送り、取引関係にある相手などの例外も含めて送信根拠と記録を確認します。メールには送信者名、受信拒否できる旨と通知先を表示し、拒否後は送信しません。
七つの接点から届く問い合わせを一つの記録で管理する
ホテルの宴会・MICEセールスのための管理システムを提供するルーブックでは、Roovook Sales Engineで自館サイトからの問い合わせを受け付けられ、Roovook MarketingでSales Engineなどのチャネル別の流入と問い合わせ状況を確認できます。複数の接点から届く問い合わせを受付方法と認知経路を分けたまま一つの対応履歴で管理したい方は、お問い合わせフォームからご相談ください。