団体客室の予約実績報告書とは
団体客室の予約実績報告書とは、団体用に確保した客室のうち予約が成立した室数(ピックアップ)と残室数を、返室日までの残り日数と合わせて主催者へ定期的に伝える文書です。ブロック・返室日・アトリションの定義は客室ブロックの用語で扱ったため、本記事は記入済みの報告表に限定します。
ひと目でわかるポイント
報告は宿泊日ごとに1行とし、ブロック室数・予約済み室数・残室数・返室日までの日数を同じ列構成で繰り返します。
予約済みとして数える条件は本例の定義であり、最初の報告で主催者と合意します。
報告には室数だけを載せ、宿泊者の氏名は部屋割り表で別に扱います。
報告に載せる八つの列
列 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
集計日時 | 集計した日付と時刻 | 報告の作成日と分ける場合は両方書く |
宿泊日 | 1泊ごとに1行 | 到着日と出発日で室数が違う場合に備える |
ブロック室数 | 契約で確保した室数 | 客室タイプ別の内訳は備考に |
予約済み室数 | 合意した条件で数えた成立済みの予約 | 仮の申出は含めない |
前回比 | 前回の集計からの増減 | 取消があれば備考に理由 |
残室数 | ブロック室数-ブロック内の予約済み室数 | ブロック外の確定予約は別記 |
返室日(残り日数) | 例:11月14日(あと21日) | 集計日からの暦日差。返室の時刻は契約で別に定める |
備考 | タイプ別内訳、取消、変更 | 氏名は書かない |
列構成は本記事の整理例です。
予約済みとして数える条件を先に決めます
団体用の予約コードで参加者が個別に予約する方式と、主催者がまとめた名簿をホテルが登録する方式では、予約が成立する時点が変わります。本例では、ホテルが予約の成立と対象ブロックへの紐付けを確認した室数を予約済みとして計上し、名簿の受領や登録の状況は別に記録します。両方式が混在する案件では、重複(名簿にも載り個別でも予約した参加者)を除く手順を決め、最初の報告に計上基準を明記します。予約済み室数がブロック室数を超えた場合、確定済みの追加予約は「ブロック外の確定予約」として別記し、未確定の追加希望と区別します。追加を合意した場合はブロック室数を改訂し、改訂前後の数を残します。名簿の様式は部屋割り表の記入例を参照してください。
掲載例から読み取る団体の受付条件
施設(閲覧日 2026年10月7日) | 公表されている条件 | 読み取れること |
|---|---|---|
団体・グループ予約特典の適用は11室以上。申込金不要。期間中のいずれかの日程で11室以上を満たさない場合は特典が適用されない。フォームで予約は確定しない | 特典の対象室数と、下回った日程がある場合の扱い | |
15名以上の団体予約を対応店舗で受付。空室状況を確認するため電話での予約は受け付けない。土日祝の問い合わせは週明けまたは祝日明け以降の連絡 | 団体予約の受付人数と問い合わせの手順 |
人数基準と室数基準は同じ単位ではないため、直接比較する表ではありません。アパホテルは特典の対象室数、東急ステイは団体予約の受付人数を公表しており、減室・減員時の料金や確保室数への影響は各施設の契約条件を別に確認します。報告書には、自館の契約で下限を下回ったときに何が変わるか(料金、特典、ブロックの維持)を注記します。
40室2泊の案件の記入済み報告表
2026年12月5日と6日に各40室(2泊で80室泊)をブロックし、返室日を11月14日と定めた案件を想定します。精算の基準が各泊の室数か延べ室泊かは契約で明記します。
集計日時 | 宿泊日 | ブロック | 予約済み | 前回比 | 残室 | 返室日(残り) |
|---|---|---|---|---|---|---|
10/24 17:00 | 12/5 | 40 | 18 | - | 22 | 11/14(あと21日) |
10/24 17:00 | 12/6 | 40 | 17 | - | 23 | 11/14(あと21日) |
10/31 17:00 | 12/5 | 40 | 26 | +8 | 14 | 11/14(あと14日) |
10/31 17:00 | 12/6 | 40 | 25 | +8 | 15 | 11/14(あと14日) |
11/7 17:00 | 12/5 | 40 | 31 | +5 | 9 | 11/14(あと7日) |
11/7 17:00 | 12/6 | 40 | 30 | +5 | 10 | 11/14(あと7日) |
2泊合計では、第1回が予約35室泊・残45室泊、第2回が51室泊・残29室泊、第3回が61室泊・残19室泊です。数字はこの想定の中の計算で、報告の間隔は本例では返室日と主催者の募集日程に合わせて主催者と合意します。
返室日以降の追加と最低利用室数の照合
返室日を過ぎた後の追加申込みは、本例では受付時点の対象宿泊日の空室状況と合意した料金条件に基づいて受け付ける旨を報告書に書いておきます。契約に最低利用室数と精算条件がある場合は、予約済み室数が下限に届くかを報告のたびに照合し、下回る見込みの時点で主催者に伝えます。下回った場合の精算は契約条件に従い、報告書はその根拠となる室数の記録になります。
氏名は報告に載せません
報告書は室数の集計であり、宿泊者の氏名や連絡先を載せる必要はありません。氏名を含む部屋割り表と、法令で営業者に備付けが義務付けられる宿泊者名簿(旅館業法 第6条)は、目的と必要事項が異なるため区別して扱います。主催者から名簿を受け取る場合は、利用目的を特定してその達成に必要な範囲で取り扱い、あらかじめ公表している場合などを除き本人への利用目的の通知または公表を行い、個人データには安全管理措置を講じます(個人情報の保護に関する法律 第17条・第18条・第21条・第23条、個人情報保護委員会 ガイドライン通則編)。
報告運用のチェックリスト
予約済みの計上基準と重複の除き方を最初の報告に明記する
ブロック外の確定予約は別記し、追加合意後はブロック室数を改訂する
返室日までの残り日数と、返室日以降の扱いを毎回注記する
最低利用室数がある契約では、下限との差を報告のたびに照合する
精算の基準(各泊の室数か延べ室泊か)を契約と報告書で一致させる
よくある質問
Q. 報告はどのくらいの間隔で送りますか。
本例では、返室日までの残り日数と主催者の募集日程に合わせて契約時に合意します。
Q. 予約済み室数がブロック室数を超えた場合はどう書きますか。
確定済みの分はブロック外の確定予約として別記し、未確定の希望と区別します。追加を合意したらブロック室数を改訂します。
Q. 客室タイプ別の内訳は必要ですか。
タイプごとにブロックしている案件では必要です。備考欄か別表で、タイプ別のブロック室数と予約済み室数を示します。
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ブロック室数と予約状況の報告を案件記録と合わせて残す運用については、お問い合わせフォームからご相談ください。