イベントリハーサルとは
イベントリハーサルとは、本番前に進行・役割・機材・動線・出演内容などを確認する作業です。可能であれば本番会場・本番機材で行い、条件がそろわない場合は代替環境で確認範囲と未確認事項を明記します。目的には、出演や発話の練習と、当日の判断事項や技術上の問題を事前に洗い出すことの双方が含まれます。
ひと目でわかるポイント
本記事では、確認範囲を「機材確認」「場当たり(部分確認)」「通しリハーサル」の三つに分けて整理します。
使用できる時間は、会場の空き状況・契約上の利用時間・前後の催事・搬入・設営条件を確認して決めます。
確認結果はイベント進行表(キューシート)に反映し、最新版を配布します。
リハーサルの三つの範囲と確認対象
以下は本記事で用いる整理方法であり、名称と実施範囲は催事や制作体制によって異なります。
リハーサルの範囲と主な確認対象 | ||
範囲 | 確認すること | 関わる担当 |
|---|---|---|
機材確認 | マイクの音量とハウリング、映像の送出、照明の明るさ | 音響・映像・照明 |
場当たり(部分確認) | 登壇者の入退場、切り替えの手順、表彰の受け渡し | 司会・運営・登壇者 |
通しリハーサル | 開会から閉会までを時刻どおりに進める | 主催者・運営・出演・技術・会場の各担当 |
通しリハーサルには、進行上必要な担当者が参加します。参加できない担当者がいる場合は、代行者・確認方法・未確認事項を記録します。
リハーサルの日程をどう組むか
リハーサルに使用できる時間は、会場の空き状況、契約上の利用時間、前後の催事、搬入・設営条件を確認して決めます。前日に会場を確保できるか、当日の朝に限られるかで進め方が変わります。
リハーサル時間の会場費(室料・施設利用料)が基本利用時間に含まれるか、追加となるかは見積時に確認します。詳しくはリハーサル時間に適用される会場費(室料)の考え方をご覧ください。
登壇者が社外の方である場合は、リハーサルへの参加可否を早い段階で確認します。参加が難しい場合は、入退場の動線を書面と写真で共有し、当日の到着後に短時間で確認する形に切り替えます。
リハーサル前に固めておく三つの文書
進行表:時刻・プログラム・担当・キューを記した当日運営の文書です。詳しくは進行表の作り方をご覧ください。
レイアウト図:客席・ステージ・通路の配置図です。リハーサルで動線が成立しない場合は、この図から修正します。
機材リスト:会場備付け設備、会場費やプラン料金に含まれる設備、追加料金のかかる機材、外部から持ち込む機材を分けます。
BEO(宴会指示書)は、確定した実施内容を各部門へ伝える社内向けの実施指示書です。進行表とBEOの人数や時刻をリハーサル前に照合します。
リハーサルで実際に確認すること
音響・映像・照明:マイクの本数と種類、ハウリングの発生位置、映像の解像度と音声の同期、暗転と点灯の合図です。詳細は法人イベントのAV準備ガイドで確認できます。
動線:登壇者の待機位置から壇上までの経路、参加者の入場と着席、休憩時の移動です。図面上で成立していても、実際に歩くと通路幅が足りない場合があります。
スタッフの役割:合図と時間管理の担当、受付と誘導の配置を決め、追加スタッフが参照する資料も指定します。
変更内容を口頭だけで共有すると認識が一致しないおそれがあるため、進行表と会場側の実施指示を更新し、版数と配布先を記録します。
催事の種類で範囲が変わる
セミナー:登壇者の交代と資料送出の確認が中心です。端末の接続方式を実機で試します。
表彰式:受け渡しの位置と手順、記念撮影の並び順を実際に動いて確認します。
株主総会:受付から議場までの誘導に加え、主催会社が定めた質問・動議への対応手順と、会場側の待機・連絡手順を確認します。法的判断は主催会社が行います。
ハイブリッド開催:配信の映像と音声を実際に受信側で確認します。会場内では気づきにくい遅延や音量の差が出ることがあります。
架空の事例:250名の表彰式
次は説明のための架空の事例です。前日の夜に2時間だけ会場を確保できた想定で考えます。
最初の40分で音響と映像を確認し、次の40分で受賞者の入退場と受け渡しを場当たりで確認、残りの40分で開会から表彰までを通します。閉会後の記念撮影は時間が足りないため、並び順を図で共有し、当日の朝に10分だけ確認する形にしました。
時間が限られる場合は、技術上の不確実性、安全への影響、関係者数、代替手段の有無を基に優先順位を決め、確認できなかった項目を記録します。
リハーサルのチェックリスト
会場の搬入開始時刻と、リハーサルに使える時間を会場担当に確認しましたか。
進行表・レイアウト図・機材リストの最新版が揃っていますか。
マイクの本数と種類は、進行表の記載と一致していますか。
登壇者の待機位置と、壇上までの経路を実際に歩いて確認しましたか。
合図を出す担当と時間を記録する担当を決めましたか。
変更した内容を進行表に反映し、会場担当にも共有しましたか。
よくある質問(FAQ)
イベントリハーサルは、開催前日と当日のどちらに行うべきですか。
一律の決まりはありません。会場の空き状況、契約上の利用時間、前後の催事、搬入・設営条件と追加費用を確認して決めます。
イベントの登壇者がリハーサルに参加できない場合は、どのように確認しますか。
入退場の動線と待機位置を図と写真で共有し、当日の到着後に短時間で確認する形に切り替えます。受け渡しがある場合は、代役を立てて手順だけ先に確認しておく方法もあります。
イベントリハーサルで決まった変更は、誰にどのように共有しますか。
進行表の配布先と会場担当者へ最新版を共有し、版数と配布先を記録します。会場側の実施内容に関わる変更は、会場担当者を通じてBEOにも反映します。
リハーサル前の条件確認を、記録として残すために
搬入時刻、会場備付け設備、料金に含まれる設備、リハーサル時間は、問い合わせから見積までに確認する条件です。ホテルの宴会・MICEセールス向け管理システムを提供するルーブックでは、Roovook Inquiry Dashboardで、オンライン・電話・メールなどの問い合わせ内容、担当者、状態、対応履歴を一つのインボックスで管理できます。
リハーサル条件と変更履歴を一つの案件にまとめたい場合は、お問い合わせフォームからご相談ください。